海外情勢

韓国・現代、足場揺らぐ “城下町”蔚山、中国造船台頭で劇的衰退 (1/2ページ)

 韓国の大手財閥、現代グループの“企業城下町”として知られる蔚山(ウルサン)が揺れている。中国造船会社の台頭により韓国造船業界は再編を余儀なくされ、蔚山に巨大造船所を構える現代重工業の労働者らは賃金交渉権の弱体化や人員削減につながりかねないとして反発、抗議行動が続々と起きている。蔚山大学のキム・ヨンミン教授(生産工学)は「蔚山はラストベルト(さびついた工業地帯)化する可能性が高い」と警鐘を鳴らしている。

 シェア大幅低下

 蔚山はかつて、9年連続で1人当たりの所得が韓国一となるなど豊かな都市だった。しかし、現在は劇的な衰退に見舞われている。財閥主導で成長してきた韓国経済は、多くの業界で成長が鈍化しており、財閥企業に依存した産業モデルの有効性に疑問を抱く国民が増えている。蔚山の町中では再編に伴う分社化への反対と韓国を世界有数の工業国に押し上げた「チェボル」と呼ばれる財閥の改革を求める横断幕一色だ。

 現代グループを創業した故・鄭周永(チョン・ジュヨン)氏が1970年代に始めた4キロメートルに及ぶ造船ドックは、競合する欧米の造船会社を葬り去った。そして今、韓国は中国から同様の脅威に直面している。

 ブルームバーグ・インテリジェンスによれば、世界の造船市場における中国のシェアは2008年の24%から21年までに52%に達する。一方、08年に38%のシェアを誇った韓国は21年までに22%に低下する見通しだ。中国はまた、中国船舶工業集団(CSSC)と中国船舶重工集団(CSIC)の大型造船2社の合併を計画しており、現代重工をはるかにしのぐ巨大造船会社を誕生させようとしている。

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