海外情勢

強権、紛争、汚職…「自由貿易圏・アフリカ」環境整備は未知数

 【カイロ=佐藤貴生】アフリカでは5月に「アフリカ大陸自由貿易圏」(AfCFTA)の設立協定が発効している。アフリカ大陸の55カ国・地域のほぼすべてが参加を表明しており、世界最大の自由貿易圏となる見通しだ。ただ、域内では強権色が濃い政権に加えて紛争や汚職も目立ち、投資に適した環境が整うかは未知数だ。

 アフリカなどの報道によると、AfCFTAは域内の9割の関税を撤廃して単一市場を創設し、貿易や投資を促進するのが目的だ。域内の総人口は12億人以上、域内総生産は3兆4千億ドル(約360兆円)に上り、大きな将来性を秘めているのは間違いない。

 ただ、アフリカの域内総生産の半分以上はナイジェリア、南アフリカ、エジプトの上位3カ国が占めており、参加諸国の間には大きな格差がある。ナイジェリアは協定発効後の7月にようやく協定に署名したが、技術面で劣る労働者や商品が国内に流入することへの懸念があったという。

 アフリカでは3人に1人は貧困層で、学齢期の児童が働き手になっているケースも多い。部族間紛争やイスラム過激派のテロも頻発している上、コンゴ(旧ザイール)ではエボラ出血熱も拡大。教育や保健・医療の充実も、アフリカの投資環境を整える上で欠かせない課題となっている。

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