株価・外為

企業アンケート 5割超が円高進行に不安

 米中貿易摩擦の激化や主要中央銀行による金融緩和競争を背景に、外国為替市場が目まぐるしく動いている。比較的安全とされる日本円が買われやすい局面が続き、円高懸念が高まっている。日本企業にとっては悩ましい問題だ。

 今後の為替相場の方向性について企業に尋ねたところ、「円高」との回答が52%と過半を占めた。「分からない」は21%、「円安」は7%にとどまった。

 円高のリスク要因として、「米中貿易摩擦」や「英国の欧州連合(EU)離脱の帰趨(きすう)」「中東情勢」などが挙がった。

 「来年の米国大統領選まで、トランプ大統領は中国に対し、強気の姿勢を取ると考えている」(保険)、「主要国の今後の金融政策次第では、リスク回避のため円が選好され、円高方向に振れる場面が生じてもおかしくない」(銀行)といった見方が目立った。

 来年1月末時点の対ドル円相場の水準見通しについては、「1ドル=106~110円」が46%を占めてトップ。「101~105円」(23%)が続いた。同時期の日経平均株価の見通しは、足元の水準に近い「2万1000円台」と「2万円台」がそれぞれ4分の1を占めた。2万円割れの予想は5%にとどまった。

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