国内

投票率向上の切り札、「共通投票所」はなぜ広がらないのか (2/3ページ)

 無線導入に拒否感も

 「コスト面以上に、セキュリティー面に懸念や課題を感じている自治体が多い」。選挙制度に詳しい東北大の河村和徳准教授が分析する。

 共通投票所制度では二重投票などの不正やミスを防ぐため、投票済みかどうかの情報を投票所間で共有する仕組みが不可欠。電話で伝える方法もあるが、現実的には専用のネットワーク回線によるオンラインの選挙人名簿対照システムの導入や整備が必要となる。

 課題の一つがこのコストだが、大がかりな工事が必要な有線ではなく、無線接続を利用すれば費用や手間はかなり抑えられる。しかし、壁となるのが自治体の情報セキュリティーポリシー(行動指針)の現状だ。

 情報管理の徹底のため無線接続を認めていなかったり、運用に消極的だったりする自治体は多く、河村氏らが実施した全国調査では、選挙管理で無線接続システムを導入する自治体はわずか4.7%。「確実に選挙を実施するために、新しい機材や情報システムよりも従来のやり方が安心だという考え方が根強い」(河村氏)という。

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