海外情勢

トランプ米大統領、ボルトン補佐官を解任 意見対立、外交は幾度も後退

 トランプ米大統領は10日、ジョン・ボルトン大統領補佐官(国家安全保障担当)を解任したことを明らかにした。多くの点で見解が「大きく」食い違ったためだとした。ボルトン氏は在任中、しばしば意見対立を引き起こし、米外交政策は幾度も後退を余儀なくされていた。

 イランや北朝鮮、ベネズエラのマドゥロ政権などへの強硬姿勢で知られたボルトン氏は、トランプ政権で3人目の国家安全保障担当補佐官だった。

 トランプ氏はツイッター投稿で、「昨晩、私はボルトン氏にホワイトハウスでもう働く必要はないと告げた」と明かし、「ジョンの仕事には大いに感謝している。来週、新たな国家安全保障担当補佐官を指名する」と述べた。

 ボルトン氏は10日にホワイトハウスで開かれるテロに関する記者会見に参加する予定だった。トランプ大統領の発表直後、ボルトン氏はツイートで、自分が9日夜に辞任を申し出たが、大統領は話し合いを先送りしたと、大統領と異なる説明をした。

 ホワイトハウスのグリシャム大統領報道官は、トランプ大統領とボルトン氏が「非常に多くの問題で」見解を異にしていたと語った。最近では、トランプ大統領が計画した大統領山荘でのアフガニスタンの反政府勢力タリバンとの和平協議にボルトン氏は反対していた。

 ボルトン氏は北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長に対するトランプ大統領の働き掛けにも懐疑的だった。今年6月に両首脳が南北の非武装地帯(DMZ)で電撃会談した際も欠席していた。

 ボルトン氏の支持者らは、同氏がトランプ大統領の最悪の決定を防ぐ働きをしているとみていた。ボルトン氏に近い関係者は、同氏が在任中、大統領はイランや北朝鮮、ロシア、シリア、アフガニスタンを含め、いかなる「悪い取引」も行っていないと指摘した。

 ボルトン氏の退任は、同氏とこれまでしばしば対立してきたポンペオ国務長官にとって朗報となる。同長官は今後、外交政策に関する大統領の最側近として揺るぎない役割を果たすことになる。ホワイトハウスのギドリー副報道官によると、チャールズ・クッパーマン副補佐官(国家安全保障担当)が補佐官代行となる。(ブルームバーグ Joshua Gallu)

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