海外情勢

「中共100周年」目標危うく 来年成長率予想 市場相次ぎ下方修正

 中国の経済成長見通しの下方修正が相次いでいる。2021年の共産党結党100周年に合わせて掲げた目標に、届かない可能性が出てきた。

 オックスフォード・エコノミクスとバンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチ、ブルームバーグ・エコノミクスはいずれも、20年の国内総生産(GDP)成長率見通しを6%未満へと引き下げた。

 中国は20年までに10年比でGDPを倍増させ、「小康社会(適度にゆとりある社会)」の建設を目指しているが、習近平国家主席が目標達成を宣言するためには19年と20年の経済成長率が6%を上回る必要がある。

 オックスフォード・エコノミクスのアジア担当チーフエコノミスト、ルイス・クイジス氏(香港在勤)はリポートで、信用の需要は弱く、昨年後期からの緩和政策は景気減速の抑制に寄与はしているが、その効果は大きくないと指摘。同氏はこうした問題を踏まえて、「経済成長の確固とした安定化に向けて緩和策の強化が必要だ」と記した。クイジス氏によると経済成長率は今年10~12月期に5.7%に鈍化し、20年もこのペースでおおむね推移する見通し。

 ブルームバーグ・エコノミクスの舒暢氏は、「今年の中国の成長率が6%、来年は5.6%に減速すると現段階で予想している。追加関税のさらなる脅威や、貿易戦争が企業の景況感に与える影響の不透明さを考慮すると、下方修正した成長見通しには下振れリスクがある」と述べた。

 BOAの大中華圏担当チーフエコノミスト、喬虹氏は20年のGDP成長率予想を5.7%と、従来の6%から下方修正し、「政策対応が遅れている主な理由は、政策スタンスを緩和方向にシフトするよう上層部からの指示を政策当局が待っているからだ」と指摘した。(ブルームバーグ Yinan Zhao)

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