海外情勢

早急な生産再開は困難 サウジアラビア石油施設 全面復旧に数週間か数カ月 (1/2ページ)

 サウジアラビアがアブカイクなど主要石油処理施設への攻撃を受けたことで、同国の原油生産が半減する中、国営石油会社サウジアラムコは迅速な生産再開は難しいとの悲観的見方を強めている。関係者によると、アラムコは施設の状態や補修が必要な範囲をまだ調査中で、現時点で早急に回復可能な生産能力は50%弱にとどまるとみており、全面復旧には数週間ないし数カ月を要する見込みだ。

 史上最悪の打撃

 アラムコの施設が受けた無人機(ドローン)による攻撃で世界の原油供給の約5%が失われ、原油価格は一時、記録的に急騰した。サウジの原油生産のほぼ半分に当たる日量570万バレルを処理するアブカイク石油施設の操業停止は、石油市場にとって単一では史上最悪の打撃となった。その復旧にかかる期間に世界の注目が集まる。

 コンサルティング会社エナジー・アスペクツのチーフ石油アナリスト、アムリタ・セン氏は「アブカイクの石油施設の損傷は当初考えられていたよりも甚大だ。生産停止した日量570万バレルのうち、最大50%はかなり早期に回復可能だろうが、全面復旧には数週間ないし数カ月を要する可能性がある」と述べた。

 アラムコは現在、在庫を使って顧客に供給を続けているものの、一部の顧客には注文とは違うグレードを受け入れるよう要請している。コンサルティング会社リスタッド・エナジーによると、サウジは約26日分の輸出をカバーするだけの国内在庫がある。トランプ米大統領は潤沢な供給を確保するため戦略備蓄からの石油放出を許可する方針を示した。サウジ外務省は16日、アブカイクの石油施設が14日に無人機の攻撃を受けたことで、同国の原油生産は半減したと発表し、攻撃に使われた武器はイラン製だったと指摘した。

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