海外情勢

一帯一路をてこに再興模索 中国・遼寧省、日本と関係強化も (1/2ページ)

 急成長した中国で取り残され気味だった東北部の遼寧省が再興を期して動き始めた。米中摩擦の影響で景気が減速する中、巨大経済圏構想「一帯一路」をてこにハイテク企業や海外勢の投資を呼び込み、日本にも期待を寄せる。「老工業基地」のレッテルを返上して新たな発展にかじを切れるかどうか。現地を訪ねた。

 省都瀋陽は東北部最大の都市で、観光地としても知られる。海沿いの大連は日系企業が多く進出し、すし店など日本食のレストランも目立つ街だ。にぎやかだが、いずれも雰囲気は南方の大都市と比べると「一昔前」の感は否めない。

 「省経済は困難期を脱した」。遼寧省政府の幹部は7月下旬、内外メディアの取材に強調した。建国後、重工業地帯として栄えたが、近年は生産過剰などが響き低迷。一時はマイナス成長に陥り、2017年に財政統計の水増しも発覚した。

 同省は汚職で失脚した薄煕来・元重慶市共産党委員会書記が省長などを務めた地でもあり、海外の中国系メディアはそうした「政治事件」も発展に影を落としたと指摘する。

 省政府は国有企業改革や投資環境の整備を進め、経済成長率は5~6%台に回復。今年に入り、IT大手の騰訊控股(テンセント)が次世代の都市開発で省政府と提携し、ドイツ自動車大手BMWが生産拡大を決めるなど明るい話題も出る。7月には李克強首相が遼寧省大連市を視察し、対外開放で東北を振興するようシグナルを出した。だが米中摩擦が重くのしかかり、省政府や貿易関係者は米国の制裁関税による悪影響を認める。

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus