海外情勢

インドネシア新首都予定地、地価高騰 業界から投機抑制策求める声 (1/2ページ)

 インドネシアのカリマンタン島への首都移転計画で、需要増を見越した投機筋の買いが殺到したことにより、早くも開発予定地の地価が高騰し始めていることが分かった。業界団体は開発業者と投機家を明確に区別するための措置を講じるべきだとジョコ大統領に訴えている。

 開発計画は活発化

 5000社以上が加盟するインドネシアの不動産中央執行委員会はジョコ大統領に対し、投機目的での土地の売買を抑制する措置を講じるよう要求している。同委員会のソラエマン・ソーマウィナタ委員長は「地価は既に高騰している。開発業者と投機家を明確に区別する必要がある。投機家は開発せず、土地が高くなるのを待ってから売るだけだ。開発業者が開発を進められるよう、政府は土地を確保すべきだ」と指摘した。

 新首都の移転候補地は東カリマンタン州の北プナジャム・パスール県とクタイ・カルタヌガラ県の間にまたがる地区で、既に約18万ヘクタールの国有地がある。インドネシアの国家開発企画庁によると、政府は2020年末までに新首都建設に着手し、24年から段階的に新首都への移転を開始する。同庁によると、首都移転コストは住民150万人程度を想定し土地4万ヘクタールを開発する場合、推計466兆ルピア(約3兆6000億円)相当の費用がかかるとみられ、移転事業は国庫および官民パートナーシップで賄う予定だ。

 移転候補地は政府管轄の保護林が大部分を占めており、民間が土地を取得できる余地は限られている。しかし、こうした状況にもかかわらず、開発業者による周辺地域の開発プロジェクトは既に活発化しつつある。

 高級マンションの開発を手掛けるアグン・ポドモロ・ランドは8月、「新首都から車で20分圏内」という売り込みで東カリマンタン州のバリクパパンでの住宅開発プロジェクトを宣伝。不動産開発企業PPプロパティは同州の約500ヘクタールの土地の開発を検討する一方、国営建設ウィジャヤ・カルヤは道路および電力・ガス・水道などのインフラの建設で主導権を握る狙いだ。国営マンディリ銀行のパンジ・イラワン取締役によると、同行は不動産およびインフラ開発業者による借入需要が高まると予測しているという。

 ただ、ソーマウィナタ委員長はこうした市場参加者をさらにふるいにかけるための規制が必要だと主張。同委員長は新首都の開発が長期に及ぶことが予想され、民間開発業者の参画に法的根拠を与えるようジョコ大統領に求めている。

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