海外情勢

北朝鮮、進む新ビール開発 果物や薬草入りも

 北朝鮮で、同国を代表する「大同江ビール」の新製品開発が進められている。「果物ビール」や薬草成分の入った健康志向の製品も近く発売される見通しだ。

 大同江ビールはこれまで、麦と米の配合比率などにより味の違う7種類があった。ビアホールでは生ビールも提供されている。ビールの国内需要の高まりに生産が追いついていなかった2002年に、金正日(キム・ジョンイル)総書記(故人)の肝煎りで英国の技術を導入して生産が始まった。

 平壌(ピョンヤン)にあるビール工場の姜豪免生産課長によると、原材料は自国で賄っている。一部の製造工程では以前は輸入した資材による設備が使われたが、最近は国内の資材を使い設備を改造したという。姜氏は、国家や朝鮮労働党が掲げる「自力更生」路線の中で「うちの工場は堂々と自慢できる」と話した。

 白衣の金総書記がビール瓶を手にほほ笑む肖像が飾られる工場には、世界各国のビールと比較して質を向上させる研究を行う「総合分析室」も。

 案内役の金潤姫さんは、地球温暖化で暑い日が増えたと言いながら「人民は職場の帰りに(大同江)ビールを飲めて、とても喜んでいる。ビールは冷たいが、ビールを人民に与えるための党の努力は熱い」と胸を張った。(平壌 共同)

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus