海外情勢

3カ月前より世界景気減速 IMF筆頭副専務理事「貿易摩擦の緩和重要」

 国際通貨基金(IMF)のリプトン筆頭副専務理事は1日、3カ月前よりも大幅な世界的景気減速を予想していると述べ、貿易の不確実性が続けば景気回復は見込みにくいとの認識を示した。

 リプトン氏はベルリンで、「世界経済は段階的な同時減速に見舞われている」と指摘。「貿易摩擦が解消されない限り、エスカレートする貿易問題の影響に主流のマクロ経済ツールで対処できるとは見込みにくい。このため、この問題の緩和が極めて重要だ」と語った。

 IMFは7月に2019年世界経済成長率見通しを3.2%に引き下げた際、貿易の不確実性に言及した。

 見通しの下方修正は昨年10月以降4回目だった。リプトン氏は「その後発表されたデータから、さらなる減速が予想される」と述べた。

 IMFはワシントンで今月開催の世界銀行との合同年次総会で、世界経済の最新見通しを公表する。

 リプトン氏は、中央銀行による金融緩和策が経済の下支えに貢献しており、一層の財政刺激策も必要になる可能性があると指摘した。

 また「中銀が支援を提供し続ける用意がいつでもできていることが重要となっている。これが世界経済の減速を食い止める重要な要因であると考える」とし、「景気がさらに減速した場合に政策余地のある国では財政政策で対応する用意を整えていることが重要だ」と付け加えた。

 一方で、主要国の政策当局者は長期にわたる低金利の危険性に警戒しなければならないと指摘。金融安定の脆弱(ぜいじゃく)性が表面化するリスクがあると述べた。(ブルームバーグ Patrick Donahue)

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