海外情勢

中国、脱「模倣大国」の途上へ 新興企業先導、米の圧力を逆手に技術開発加速 (1/3ページ)

 長らく「模倣大国」と揶揄(やゆ)されてきた中国が従来のイメージを払拭し、イノベーション(技術革新)の拠点へと変貌しつつある。この変化を推し進めるのは急成長する新興企業だ。これら企業は中国の台頭を阻止するトランプ米政権の圧力を逆手に取り、独自技術の開発を加速している。その勢いはゴープロやアップルなどの米国のライバルをも脅かすほどだ。

 製造近接で機動力

 中国の高級ヘッドホンメーカー、シブガはイノベーションを原動力に急成長した新興企業の一つだ。「センディ・オーディオ」と呼ばれるイヤホン・ヘッドホンの高級ブランドを提供しており、なかでも木製ハウジングを特徴とするヘッドホン「Aiva」は一躍マニアの注目を集めた。Aivaはかつてオーデジーなど米国の専業メーカーが独占していたニッチな高級市場向けに、2000台以上が出荷されている。

 シブガの成長の要因として、数百もの部品工場が集中する東莞に拠点を置いていることが挙げられる。製造拠点の近くで設計・研究開発ができる利点を生かし、製品を迅速に製造するほか、開発コストを抑えることが可能だ。同社のチョウ・チアン共同創業者は「サプライヤーとの連携は非常に有益だ」とした上で「当社の製品開発時間は短く、多くのことが即決できる」と話した。

 世界有数の製造基地に拠点を構える地理的優位性を享受しているのはシブガだけではない。世界最大のドローンメーカー、DJIも大量の工場が集積する深センに拠点を置き、飛行中に障害物を自動的に回避できる技術を世界で初めて開発した。同社が独自技術でドローン分野の王者となるまでの成長を遂げたのは、他の欧米企業と違って、設計業者と生産拠点の距離的な制約に煩わされないためだ。

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