海外情勢

貿易摩擦の損失75兆円に IMF試算 経済見通し下方修正へ

 国際通貨基金(IMF)のゲオルギエワ専務理事は8日、米中対立など貿易摩擦による損失は2020年までに計7000億ドル(約75兆円)に上るとの試算を発表した。19年は世界各国の約9割で減速を見込み、近く公表する経済見通しを前回から「下方修正する」と述べ、先行きに警戒感を示した。

 ゲオルギエワ氏はIMF本部で講演し、日本や米国、特にユーロ圏の成長が鈍化していると分析。中国も減速傾向にあると説明した。

 IMFは7月の前回見通しで、世界全体の成長率は19年が3.2%、20年は3.5%と予測していた。

 世界経済の重荷となっている貿易摩擦は企業の投資を弱めるなど「実際に大きな打撃を与えている」と強調。20年の世界全体の国内総生産(GDP)を0.8%分押し下げる可能性があり「スイスの経済規模に匹敵する」と警鐘を鳴らした。

 景気減速の回避策として、金融緩和や財政出動が重要な手段になると説明した。

 ただ低金利で企業の借金は拡大しており、急速に景気が悪化すれば19兆ドルの債務が不履行に陥る危険性があるとも指摘した。(ワシントン 共同)

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