海外情勢

インドネシア地震1年 「定石通じず」液状化被害深刻

 インドネシア・中スラウェシ州のロンキ・ジャンゴラ知事は共同通信のインタビューに応じ「災害に定石は通じない」と液状化被害の深刻さを強調した。

 --現在の状況は

 「震災の影響は途方もないものだった。現在は復旧・再建期間に入り、政府は住宅損壊の度合いに応じて1000万~5000万ルピア(約7万6000~15万2000円)を支給している」

 --課題は

 「元の居住地の近くがいいという理由で、仮設住宅に移らず、テント生活を続ける人々がいる。定住の住宅を提供することで解決を図りたい」

 --震災の教訓は

 「災害は既存の定石が必ずしも通じないということだ。地震が来たら机の下に隠れる、外に逃げ出すというのが定石だった。液状化と、それに伴う地滑りで、家や戸外の空き地そのものがのみ込まれてしまった。津波が来たのも地震のわずか2分後で、多くの人が逃げることができなかった」

 「津波の後、パルは停電になった。市長らには国営電力会社に依存せず、太陽電池など独自に電力を確保するよう呼び掛けている。また、断層がどこを通過し、液状化がどこで起こりやすいか、人々に隠さず伝えていく」

 --日本に向けて

 「支援に感謝している。日本は災害頻発国で、国民は災害予測や防災についてよく理解している」(パル 共同)

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