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G20会議 混迷を深める世界経済の安定に向けた議論の焦点 元担当2氏に聞く (1/2ページ)

 日米欧の先進国に新興国を加えた20カ国・地域(G20)の財務相・中央銀行総裁会議が米首都ワシントンで17日開幕。混迷を深める世界経済の安定に向けた議論の焦点を、G20会議の担当だった元財務省財務官の篠原尚之氏(66)と元日銀理事の門間一夫氏(61)に聞いた。

                  

 元財務官の篠原尚之氏

 多国間協調の重要性再確認

 --G20に望むことは

 「米中貿易摩擦や英国の欧州連合(EU)離脱問題、中東の地政学リスクがある中で世界経済の成長が鈍化している。米中は関税で貿易不均衡を解決しようとしているが誤った方法だ。容易ではないと思うが、多国間で協調する仕組みの重要性を再確認してほしい」

 --トランプ米大統領は多国間の交渉に消極的だが

 「多国間交渉は短期間で成果が出にくく、米中が議論している問題は世界貿易機関(WTO)でも取り上げにくい。トランプ氏は支持者を喜ばせるために、農産物の輸出拡大や自動車産業の保護など個別の話ばかりしている。米国に余裕がなく、力が相対的に弱くなっている証拠だ」

 --経済協力開発機構(OECD)が発表した「デジタル課税」の骨格案が示される予定だ

 「国境を越えてネット広告などで稼ぐ巨大IT企業が登場し、企業の物理的な拠点のある国が課税する方法に限界が来ているのは確かだ。ただし、IT企業が多い米国と新興国のそれぞれで利害が異なり、合意は難しいのではないか。前途多難という印象だ」

                         

【プロフィル】篠原尚之

 しのはら・なおゆき 1953年生まれ。東大卒。75年大蔵省(現財務省)に入り、国際局長などを経て2007年から09年まで財務官。その後、国際通貨基金(IMF)副専務理事、東大教授を務めた。66歳。

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