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日米貿易協定承認案 車関税で攻防激化 24日審議入り

 臨時国会最大の焦点とされる日米貿易協定の承認案は、24日の衆院本会議で安倍晋三首相が出席し、審議入りする。与党は12月9日の会期末をにらみ、11月上旬の衆院通過を目指す。野党は一方的に米側に譲歩したと批判を強める。日本が輸出する自動車と関連部品にかかる関税の撤廃を主な争点に、与野党の攻防が激化しそうだ。

 自民党の二階俊博、公明党の斉藤鉄夫両幹事長は23日、東京都内で会談し、承認案の審議を円滑に進める方針を確認した。同席した自民党の森山裕国対委員長は記者団に、「できるだけ早く委員会で審議し、結論を出す」と述べた。

 米側と足並みをそろえ、来年1月に協定を発効させたい政府にとって、臨時国会での承認は必須となっている。

 条約である協定は憲法の衆院優越規定が適用され、参院が議決しなくても衆院通過後30日たてば自然承認される。このため与党は、参院で審議が滞る事態も想定し、11月8日までの衆院可決を目指す。

 首相は協定について、衆院本会議などで、日本の工業品への米国の関税削減・撤廃や米国産コメを関税削減の対象から除外したことを挙げ、「国益にかなう結果が得られた。全ての国民に利益をもたらす合意だ」と意義を強調してきた。

 一方、野党は、協定は日米両国にとって「ウィンウィン(相互利益)」だとする政府の認識を批判する。

 具体的には自動車や関連部品の関税撤廃をめぐる交渉結果が焦点になるとみられる。関税撤廃は協定に明記されず、付属書で「関税撤廃に関するさらなる交渉」をするとされた。

 首相はこの点に関し「さらなる交渉による関税撤廃を明記した」と答弁してきたが、主要野党は「約束されているのは交渉だ。関税撤廃ではない」(国民民主党の玉木雄一郎代表)として追及していく構えだ。

 与党の支持基盤である中小・小規模事業者は、自動車部品の製造に携わる関係者も多く、承認案への理解は欠かせない。公明党の石田祝稔(のりとし)政調会長は23日の記者会見で「国民に政府がしっかり説明することが大事だ」とクギを刺した。

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