海外情勢

売買手数料ゼロ競争に泰然 米銀大手、助言など長期取引を重視

 米国の大手銀行はディスカウントブローカーの間での手数料無料化競争でも動じてはいない。

 バンク・オブ・アメリカ(BOA)やモルガン・スタンレーといったウォール街の大手銀行は、株式売買を活発化させるためだけよりも顧客との長期的関係に重点を置いていると言う。

 ディスカウントブローカーのチャールズ・シュワブやTDアメリトレード・ホールディング、Eトレード・ファイナンシャルは今月、米国上場の株式と上場投資信託(ETF)、オプションの売買手数料をゼロに引き下げると発表した。これらの企業の株価は急落し、ディスカウントブローカーの合併観測が浮上している。

 BOAのブライアン・モイニハン最高経営責任者(CEO)は16日にアナリストらに対し、手数料無料化は「当社にあまり影響しない。率直に言って当社は13年前に導入しているからだ」と述べ、同社の自主的なトレーディング事業の約87%は手数料なしで既に行われていると説明した。

 モルガン・スタンレーの場合、株式売買手数料は、同社のウェルスマネジメント収入のごく一部を占めるにすぎないと、ジェームズ・ゴーマンCEOは話す。同社はその代わり、ファイナンシャルアドバイザー業務を資産100万ドル(約1億860万円)から1000万ドル相当の世帯、および1000万ドル以上の世帯に拡大する可能性に注目しているという。ゴーマンCEOは17日にアナリストらに「成長があるのはそこで、助言料はかなり公正で実に合理的だ」と語った。

 手数料無料化の発表後に証券会社株が下落したのを受けて、アナリストや業界関係者は一部の企業が合併や身売り圧力にさらされるとの見方を強めた。ただ、少なくともゴールドマン・サックス・グループは買収に関心がないとしている。同社のデービッド・ソロモンCEOは15日、「ディスカウントブローカーの分野は、われわれが特に注目している分野ではない」と語った。(ブルームバーグ Lananh Nguyen、Jennifer Surane)

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