海外情勢

アルゼンチン大統領選、野党フェルナンデス氏勝利 左派政権化

 27日投開票のアルゼンチン大統領選挙は、野党候補のフェルナンデス元首相が勝利した。市場重視型の政策を進めていた現職のマウリシオ・マクリ氏は敗れ、同国は経済低迷の中、左派ポピュリズムへとかじを切ることになる。

 開票率91%の段階でフェルナンデス元首相の得票率は48%と、決選投票なしで勝利が確定するのに必要な45%を上回った。マクリ氏は41%だった。フェルナンデス氏は同日、ブエノスアイレスで演説し、「アルゼンチンの将来は容易ではないだろう。過去4年間に私に敵対してきた人たちが何を置き去りにしたか認識し、国の再建でわれわれを支援してくれるよう望む」と訴えた。

 フェルナンデス氏の勝利はマクリ政権の緊縮政策への反発であり、また、企業オーナーよりも労働者を重視する反エリート主義のペロニズムの復権を示唆する。有権者はマクリ政権の政策は庶民の生活とかけ離れているとみなした。

 12月10日に就任するフェルナンデス氏の掲げる公約は、資金不足により早々と困難に直面する見通しだ。

 アルゼンチン経済はリセッション(景気後退)や50%を超えるインフレ率、10%強の失業率に加え、人口の3分の1が貧困ライン未満という問題に苦しんでいる。投資家はアルゼンチン政府がある時点でデフォルト(債務不履行)状態に陥ると予想している。

 フェルナンデス氏は今後、社会保障費増額を望む連立内の極左勢力と、昨年に過去最大規模の総額560億ドル(約6兆900億円)の融資枠設定に同意した国際通貨基金(IMF)の双方の要求を満たしていく必要がある。フェルナンデス氏が財政均衡を危うくする政策を実施すれば、IMFがさらなる資金供給を拒否する可能性が高い。(ブルームバーグ Patrick Gillespie、Jorgelina do Rosario)

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus