海外情勢

原告の徴用工らに寄付金 韓国議長が法案作成 実現性は不透明

 韓国国会の文喜相議長は4日、日韓の懸案であるいわゆる徴用工問題の訴訟に絡み、日韓の企業と個人から寄付を募り、韓国で日本企業相手に訴訟を起こした徴用工らに支給する内容の法案を作ったと述べた。

 20カ国・地域(G20)国会議長会議に出席した際、会場の参院議員会館で記者団に語った。原告側は被告の日本企業からの賠償や謝罪を求めており、韓国内でコンセンサスを得て実際に法案を国会に提出できるかも含め、実現性は不透明だ。

 韓国の文在寅政権は6月、日韓企業が賠償相当額を出資する案を提示し、安倍晋三政権は即座に拒否した。一方原告側は被告の日本製鉄(旧新日鉄住金)などの韓国内資産を差し押さえ、裁判所で売却手続きが進んでいる。日本政府は、日本企業の財産が損なわれる事態になれば対抗措置を取ると主張している。

 文喜相氏は記者団に対し、資金の拠出は日韓問わず「志のある人と共に行いたい」と述べ「強制的に集めることはしない」と強調した。(共同)

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