海外情勢

アマゾンの秘められたドル箱「プロ厳選リスト」 しかし、その実態は (1/2ページ)

 米インターネット通販大手アマゾン・コムが毎年恒例のホリデー・ギフト・ガイド(クリスマスのプレゼントリスト)を公表した。デンマーク玩具大手レゴのディズニー・シンデレラ城や香港の電子知育玩具メーカー、ヴイテックのマジカルユニコーンなど1700余りのアイテムからなる同リストは、プロ厳選のお薦め品という触れ込みだ。

 しかし、消費者保護団体からは、アマゾンがこの人気リストへの商品掲載を考慮する代わりに玩具業界に数百万ドルを請求していることには言及していないとして批判の声が上がっている。

 200万ドルで契約販売

 ブルームバーグが関連文書を確認したところ、アマゾンは同社のホリデー・トイ・リスト(ホリデーシーズン向け玩具リスト)を後援する企業にスポンサー契約を200万ドル(約2億1600万円)相当で販売している。スポンサーが支払う額が増えれば増えるほど、リストに掲載される可能性のある商品が増え、人気サイトで紹介される自社商品がひときわ目立つ形で取り上げられる。アマゾンは今年、同リストのスポンサー契約販売で2000万ドル以上を目指している。夏休み期間にも玩具リストを発表したが、スポンサー料はもっと低かった。

 アマゾンが自社サイトで広告を販売するのは完全に合法だ。ただ消費者保護団体「パブリック・シチズン」の代表、ロバート・ワイスマン氏は、世界最大のネット通販会社の同社が買い物客に対し、プロ厳選のお薦め商品との触れ込みの裏で玩具業界相手に稼いでいることを開示しないのは問題だ」と指摘する。ワイスマン氏によると、消費者は中立の立場の情報源からの推奨をより重視する傾向があるため、企業は金が絡んでいることを隠したがるという。

 同氏は「『有料広告』を銘打たないのは、消費者による情報の受け止め方がガラっと変わるからだ。同リストの全てまたは一部が有料広告であるなら、人々には知る権利がある」と訴える。

 ただ、いつ何を開示すべきかを法律が明確に示しているかというと、はっきりしない。連邦規制当局はこのところ、広告を詳しく調べてはいるものの、全ての宣伝活動を監視することはできない。虚偽広告について法を執行する立場にある連邦取引委員会(FTC)は折に触れてメッセージを発信し、厳しく取り締まってはいるが、法施行に一貫性がなく、玩具業界にとって大きなグレーゾーンとなっている。

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