海外情勢

米ゼロックスがHP買収提案へ 現金と株式交換で検討、時価総額は270億ドル

 米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)は5日、事務機器大手の米ゼロックスがパソコン(PC)メーカー大手の米HPへの買収提案を検討していると報じた。HPの時価総額は約270億ドル(約2兆9400億円)で、ゼロックスは現金と株式交換による買収提案を検討している。

 同紙によれば、同日のゼロックス取締役会で、年間20億ドル強のコスト節減効果が見込めるとされる同買収案が検討された。ゼロックスが買収に踏み切らない可能性もあるものの、買収提案におけるHPの評価額は時価総額を上回る見通しだという。

 オフィス用ハード製品大手の2社の統合が実現すれば、クラウドコンピューティングなどのインターネットサービスへのシフトに伴い大きな打撃を受けたゼロックスのプリント・コピー市場のシェアは拡大する見込み。

 しかし、PCメーカー世界2位で時価総額がゼロックスよりも数倍大きいHPの買収資金をゼロックスがどのように調達するかは不透明だ。同紙によると、ゼロックスは富士フイルムホールディングス(HD)との合弁事業富士ゼロックスの解消に伴う持ち分売却で得た約23億ドルに加え、既に非公式ながら大手銀行から資金提供の確約を得たという。

 HPはかつて米国の先端技術を先取りする企業の代名詞とも呼べる企業だったが、近年はスマートフォンの台頭を背景にPCの販売で苦戦を強いられている。PCと並ぶ主力事業であるプリンター部門も不調だった。

 同社は10月、全従業員の最大16%に当たる9000人を削減する計画を発表。この人員削減により、22年10月期末までに約10億ドルの経費削減を見込んでいる。(ブルームバーグ Edwin Chan)

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