海外情勢

米、EU車関税判断を6カ月間先送りへ 独メーカーの説得奏功

 米トランプ政権が、欧州連合(EU)製自動車と同部品に関税を発動するかどうかの決定を先送りする見通しになった。関係者が明らかにした。

 トランプ大統領は5月、決定の期限を11月中旬に設定。EU側は関税が発動されれば、米国製品390億ドル(約4兆2564億円)相当に報復関税を課すと警告していた。

 関係者によると、トランプ大統領は今週の期限を再び延期する見通し。ドイツ自動車メーカーによる説得が奏功した。ただ、同大統領は最終的な決定を下していないという。ホワイトハウスは11日、コメントを拒否した。米政治専門サイトのポリティコは同日、トランプ大統領は決定を6カ月間先送りする見通しだと伝えた。米国に自動車を輸出するメキシコ、カナダ、日本などはトランプ政権と個別の合意に至っており、これらの国から輸入する自動車には追加関税を課さない。

 トランプ氏はこれに先立ち昨年、欧州を含む世界各国から米国が輸入する鉄鋼とアルミニウムを安全保障上の脅威と位置づけ、それぞれに25%と10%の関税を導入。これに対して、欧州側もハーレーダビッドソンのオートバイやリーバイ・ストラウスのジーンズなどの米国産品について報復関税を課した。

 今回決定が先送りにされたEU製自動車・同部品の米国への輸出額は鉄鋼とアルミの合計の輸出額の約10倍に相当するため、米国が関税措置を発動した場合、双方の間で緊張がさらに高まることになる。

 ロス米商務長官は今月ブルームバーグのインタビューで、米通商拡大法232条に基づく国家安全保障調査について、「個別の企業との投資計画について、よい話し合いができている」として関税を課さない可能性を示唆していた。

 またEUのユンケル欧州委員会委員長は先週、南ドイツ新聞にトランプ大統領が追加関税を課さないとの見通しを語っていた。欧州委によると、米国がEUからの輸入車に25%の関税を課した場合、販売価格に1万ユーロ(約120万円)が上乗せされることになる。(ブルームバーグ Jenny Leonard、Shawn Donnan)

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