海外情勢

インドネシア商工会、新首都開発に地元活用要請 中小と作業員対象

 ジャカルタから約1400キロ離れたカリマンタン島(ボルネオ島)への首都移転が具現化に向かう中、インドネシア商工会議所(KADIN)はこのほど、新たな首都の建設に地元カリマンタンの中小建設業者と作業員を活用するよう政府に要請した。英字紙ジャカルタ・ポストが伝えている。

 KADINは約6万5000社が加盟する全国規模の組織で、日本の経団連に相当する。トップはインドネシア政財界とのパイプ役として政策提言などにおいて強い影響力を持つ。

 インドネシア政府はカリマンタン島の東カリマンタン州に置く新首都計画に関し、18万ヘクタール規模の総合開発計画を完成させており、2020年末の開発着手を目指している。青写真では、複数の大企業から資金調達を実施し、官民協力によって大部分のプロジェクトを進めることが想定されている。

 KADINでインフラ資金調達関連を担当するディディン・アンワール氏は「地元中小企業は新首都開発の建設作業において優先されるべき存在のはずだが、大規模な資金調達要件を見ると彼らはないがしろにされている」と指摘する。

 KADIN東カリマンタン支所などのデータによると、東カリマンタン州には約6000の請負業者と1万2000人の登録建設労働者がおり、新首都開発に対応する供給力はあるとみられている。

 一方で、同州の予算は新首都開発の推定総費用340億ドル(約3兆7000億円)の約19.2%しかカバーしておらず、半分以上(54.6%)が官民協力事業費で補填(ほてん)され、残りの26.2%は民間セクターからとなる見込みだ。そうした中では、「多くの中小建設企業は規模で圧倒的優位な国営建設企業には太刀打ちできないのが実情」(アンワール氏)だという。

 同氏は、新首都のインフラ開発において、政府が地元中小企業も恩恵にあずかれる新たな仕組みを構築することを強く希望している。(シンガポール支局)

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus