寄稿

台湾も世界の気候変動を食い止める一員に

 □台湾・行政院環境保護署署長 張子敬氏

 世界気象機関(WMO)によると、2019年の6月は有史以来最も暑かった。インドのニューデリーから北極圏まで高温記録が塗り替えられた。マーシャル諸島のヒルダ・ハイネ大統領が「気候変動は発生するか否かをわれわれが弁論し、思考する問題ではなく、もう既に確実に発生しているのだ」と呼びかけたことは、その全てを表している。台湾は地球村の一員として気候変動を食い止め、地球を守るために絶対に欠席することはない。なぜならこれは子孫の持続可能な環境にかかわる最も重要な任務だからである。

 ◆太陽光発電20ギガワットへ

 国際政治の現実により、台湾は国連気候変動枠組条約(UNFCCC)の締約国会議(COP)への参加が極めて制限されているが、引き続き可能な方法により国際社会に貢献したいと考えている。われわれはエネルギー、製造、運輸、建築、農業、環境の6大部門の「温室効果ガス排出管理行動方案」を制定し、エネルギー転換の推進、産業のグリーン低炭素企業化への促進指導、グリーン輸送の発展と低炭素輸送システムの普及、新たに建てる建築物の外壁を省エネ設計にする基準値の向上、牧畜場のバイオマス再利用の促進指導、廃棄物埋立場および事業排水のメタン回収の強化など、明確に低炭素化へのビジョンを描いている。

 また、台湾は石炭火力発電の減少、天然ガス火力発電の増強、グリーンエネルギーの展開などの政策を積極推進しており、25年までに太陽光発電を20ギガワット、風力発電を6.9ギガワットまで引き上げる目標に向けて進んでおり、「前瞻基礎建設計画」(将来を見据えたインフラ建設計画)および「新節電運動方案」などの多項目にわたる政策を推進していく。

 台湾は06年に人工衛星「フォルモサット3号」を打ち上げ、これまでに1000万点もの気象データを収集し、各国の専門家による関連科学研究に無料提供している。今年「フォルモサット7号」が打ち上げられた後、提供される気象データの精度が上がり、極端気象の予測の正確さがより一層向上し、世界の気象予報と、気候変動に対して積極的な貢献を果たしている。

 ◆8つの面から体制

 さらに台湾は中央省庁の関連業務を統合して、災害、生活インフラ施設、水資源、海岸、エネルギー・産業、農業など8つの面から、気候変動に対応する強靭(きょうじん)な体制を構築していく。

 UNFCCCのパトリシア・エスピノサ事務局長は、世界が引き続き気候変動の危機に向き合わなければならず、このような地球規模の問題は全世界の知恵が必要であり、世界のコミュニティーの全ての人がともに参画して、ともに解決方法を探していかなければならないと訴えている。

 台湾は責任を担い、貢献できる誠実な友であり、環境保全に関する制度、防災予防警戒システム、エネルギー効率向上技術、テクノロジー・イノベーションの運用などの関連分野における経験を分かち合うことを望んでいる。台湾はUNFCCCの一員となる価値が十分にある。われわれはより美しい世界のために努力していきたい。

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