海外情勢

EUの強硬離脱、英首相に期待か ヘッジファンド業界が1年で40万ポンド献金

 ジョンソン英首相は総選挙の選挙戦に突き進む中で、少なくとも一つの忠実な業界からの支援を当てにできると分かっているようだ。それはヘッジファンド業界だ。

 英政府のデータによれば、ジョンソン首相は1年余りの間にヘッジファンド運営会社の経営幹部や投資家、バンカーから選挙資金として40万ポンド(約5600万円)余りを集めた。このグループが資金提供者の半分を占めた。

 ジョンソン氏が6月段階でメイ前首相の後任を目指して動き始めた後、オデイ・アセット・マネジメントとCQSの代表など著名なヘッジファンドマネジャーからの資金集めを目的とする催しがひそかに開かれることさえあったという。ロバート・オックスリー首相報道官は、コメントを控えている。

 1つの特定の資金提供者グループへの依存は、とりわけハードブレグジット(合意なしの強硬離脱)から利益が得られる立場にある事業者と首相との癒着の臆測を呼ぶ。

 この問題は、最大野党・労働党で影の財務相を務めるジョン・マクドネル議員が利益相反の可能性を調査するよう求め、ハモンド前財務相が英紙タイムズへの寄稿で批判をあおった後、9月後半と10月初めに最も盛り上がりを見せた。

 ハモンド氏はタイムズ紙に掲載された論説で、「ハードブレグジットの可能性に数十億投資する投機家にジョンソン氏は支持されており、彼らに都合の良い唯一の選択肢は、通貨を下落させ、インフレを押し下げる合意なき離脱だ」と主張した。

 一方、ジョンソン首相の妹で、熱心なEU残留支持者であるレイチェル・ジョンソン氏も英BBCラジオで、「ポンドを空売りし、国を空売りする」人々と首相との関係を示唆した。

 ベンチャーキャピタリストでジョンソン首相に選挙資金として10万ポンドを献金したジョナサン・モイニハン氏は「ヘッジファンドがEU離脱を偏った形で支持しているとの見方そのものが誤りだ。これはヘッジファンドやロンドンの金融街と何の関係もない」と反論した。(ブルームバーグ Harry Wilson、Liam Vaughan)

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