海外情勢

「コンピューテックス台北」来年6月2日開催

 情報セキュリティーなどテーマ追加

 アジア最大の情報通信技術(ICT)・モノのインターネット(IoT)展示会「コンピューテックス台北2020」(台湾貿易センター、台北市コンピュータ協会が共同主催)が、台湾・台北市で2020年6月2~6日に開催される。

 このほど関係者が来日するなどし、展示会を紹介する会見が都内のホテルで開かれた。

 40回目となる同展示会の20年のテーマは、「人工知能(AI)とIoT」「第5世代(5G)移動通信」「eスポーツ」「革新とスタートアップ」の4つを前回から継続し、新たに関心の高まる「情報セキュリティー」と、端末により近い場所で情報処理する「エッジコンピューティング」の2つを加えた。

 スタートアップ増加

 展示会では近年、スタートアップ企業の参加・交流に力を入れており、展示やフォーラム、コンテスト、ビジネスマッチングなどが行われる。参加企業は18年が388社、19年が467社で、台湾貿易センターで展示会を担当する趙儷(れい)氏によると、20年は「500社超が見込まれる」という。

 前回19年の展示会は30カ国・地域から1685社が参加し、171カ国・地域から約4万2000人のバイヤーが訪れた。「既に展示会場の収容能力の上限に達している」(台湾貿易センター東京事務所の陳英顕所長)ため、20年も同様の開催規模となる見通しという。19年、日本からは14社が出展、3402人のバイヤーが訪れ、成約額は5年連続でトップ3に入った。

 会見で陳氏は「台湾には多くの優秀な企業が存在、発展しており、企業のグローバルパートナーとして非常に有望。日本企業には展示会への参加を積極的に検討してほしい」と呼びかけた。

 米中貿易摩擦が続く中、通信機器関連の台湾企業では、生産の「台湾回帰」が進む。1月から始まった台湾回帰を促進するための投資優遇策も追い風となり、台湾経済部(経済産業省に相当)の統計によると、11月21日までにIT、セキュリティー、サーバー関連など累計154社の投資案件が認可され、総額は同6977億台湾元(約2兆4960億円)超に上る。

 コンピューテックスに出展する台湾の電源装置大手、台達電子工業(デルタ・エレクトロニクス)は5月、生産拠点を中国から台湾へ移す方針を明らかにした。今回、会見に出席するため来日した同社の郭珊珊・最高ブランド責任者は足元の状況について「経営全体に関わることについて話すことはできないが、わが社はグローバルネットワークを構築し、今後も広く展開していく。台湾は一貫して最も重要な生産・研究開発拠点」と述べた。

 米台連携のチャンス

 台湾貿易センターによると1~9月、台湾の対米輸出額は前年同期比17.7%増の341億ドル(約3兆7200億円)と大幅に伸びた。対米輸入は同5.5%増の255億ドル。対日は輸出が同1.5%増の172億ドル、輸入が同4.4%減の318億ドルだった。全体の貿易額は輸出が同2.5%減の2423億ドル、輸入が同1.2%減の2096億ドルだった。陳氏は「米中貿易摩擦が世界中に大きな影響を与えている。戦略的な見方では、米国はこれまで中国をパートナーとみてきたが、今はライバル。(米国にとって)日本はパートナーで、台湾も米台連携のチャンスを感じている」と話す。

 台湾行政院主計総処が10月31日に発表した19年第3四半期の域内総生産(GDP)成長率は速報値で前年同期比2.91%と、8月予測を0.24ポイント上回り、18年第2四半期以来の高さとなった。主計総処は要因について、台湾域内の生産能力の向上や輸出入のバランスの改善、域内投資が予想を上回ったこととした。

 輸出では情報・視聴製品、電子部品が企業の生産回帰や出荷ピークにより、それぞれ同25.09%増、同3.92%増。また、域内半導体産業による設備購入が増え、資本形成が予想を上回った。(金谷かおり)

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