海外情勢

タイでスラムの子供たちがチャリティーコンサート、被災した日本に恩返し

 タイの首都バンコク最大のスラム、クロントイ地区で先ごろ、日本の支援を受けて勉強する子供たちが日本で台風19号や10月の豪雨で被災した人々の力になろうと、チャリティーコンサートで伝統楽器などを演奏した。

 スラムの教育支援に取り組む「ドゥアン・プラティープ財団」が主催した。アジアのノーベル賞といわれる「マグサイサイ賞」を受賞し、夫が日本人の社会福祉活動家、プラティープ・ウンソンタム・秦さんが設立した団体で、日本の支援者も多い。

 同級生らと歌を披露した中学3年のウィライワンさんは「日本とタイの人々を激励したい」と話した。プラティープさんは「貧しい子供たちも心配している。多くは支援できないが、被災者に私たちの思いを届けたい」と述べた。

 タイでは台風19号の被害が大きく報道された。財団によると、子供や親たちから「何かできることはないか」と心配する声が多く寄せられ、日ごろの感謝と支援の気持ちを込めて、コンサートを計画したという。

 タイ東北部ウボンラチャタニでも秋に洪水被害が発生した。入場料の20バーツ(約70円)や、出店した屋台の売り上げは千葉県や長野県などの日本の被災者とタイの被災者に届ける。(バンコク 共同)

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