海外情勢

在留邦人がカンボジア首都でごみ拾い 美化に貢献で地元住民も共感 (1/2ページ)

 カンボジアの首都プノンペンで11月24日、「クリーンシティーチャレンジ」と銘打った環境美化活動が実施された。カンボジア日本人会、カンボジア日本人商工会、在カンボジア日本大使館、国際協力機構など7団体が共催するもので、2回目となった今年は、昨年を大きく上回る約1360人が参加した。

 三菱商など13社協賛

 クリーンシティーチャレンジは2018年に第1回が開かれ、在留邦人、日系企業のカンボジア人社員ら800人余りの参加があった。プノンペン中心部、王宮前広場やトンレサップ川の遊歩道などのごみを拾い集めるイベントで、自分たちの住む町の美化に貢献するほか、住民たちへの啓発の意義も含んでいる。三菱商事、イオングループなど、民間企業13社も協賛。「オールジャパン」での開催になった。

 順調な経済成長を続けるカンボジアだが、特にプノンペンなど人口が集中する都市部では、急増するごみや、排ガスなどによる大気汚染が社会問題になっている。また、プラスチックごみの減量が世界的な潮流として盛り上がっていることもあり、環境問題への関心が急速に高まっている。

 日系スーパーマーケットのイオンをはじめ、他のショップやコンビニエンスストアでは、既にプラスチック袋が有料化された。エコバッグを販売する店が増え、カフェではプラスチックのストローを紙製や竹にするところも増えている。

 日曜の朝、大勢の人が黙々とごみを拾い集めるという「クリーンシティーチャレンジ」は、カンボジアではあまりないタイプのイベントだったが、環境美化に関心を寄せるプノンペン都や住民たちの共感を集めた。実行委員長のカンボジア日本人会・小市琢磨会長は「地道に、カンボジアの人々と手を携えて取り組む日本人らしいイベントとして継続していきたい」と、しており、来年以降も続けられる見込みだ。

 また、このイベントは、会社単位で同じTシャツを着て参加するなど、企業のCSR(社会的責任)活動としても活用されており、たくさんのカンボジア人の若者たちが汗だくになってごみを集めていた姿が印象的だった。会社の仲間や家族たちとのごみ拾いは、「楽しかった。気持ちがいい」と、好評のようだ。

 さらに今年は、企業だけでなく、プノンペン教員養成大学の「教師の卵」と卒業生のグループ約280人が初めて参加した。奨学金などを通じて彼らを支援する非政府組織(NGO)「ESCキズナ」の高田忠典事務局長は、「教育現場でも環境問題は主要なテーマの一つとなっている。卒業後には、カンボジア国内各地の教育現場へと派遣される若者たちに、ボランティア精神と環境保護への高い意識を持ってもらえるのではないか」と話している。

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