海外情勢

初のガスパイプライン開通 中露エネルギー協力、一段と進む

 ロシアから中国に天然ガスを輸送する初のパイプラインが2日開通し、両国のエネルギー協力が一段と進んだ。ロシアは欧州との関係が冷え込む中、中国との関係強化を加速している。

 新パイプラインは全長約3000キロメートルで、東シベリアのガス田から中国との国境地域までを結ぶ。中国での天然ガスの需要増に対応する。

 露国営天然ガス大手ガスプロムと中国国有の中国石油天然ガス集団(CNPC)が2014年に中国向けに30年間にわたり天然ガスを供給する契約を締結した。契約額は4000億ドル(約44兆円)に上り、ガスプロムにとって過去最大規模の契約となる。

 プーチン露大統領はパイプライン稼働について「エネルギー分野での両国の戦略的協力を新たな水準に引き上げる」と強調。また、中国の習近平国家主席も「2国間のエネルギー協力で節目になる」と指摘した。

 ガスプロムは1日当たり1000万立方メートルの供給から始め、供給量を段階的に増やし、25年までに年間380億立方メートルの供給を目指す。販売価格は明らかにしていないが、プーチン大統領によると石油価格と連動させる方針としている。

 中国では大気汚染対策として石炭から天然ガスへの切り替えを進めており、ここ数年で天然ガスの消費が伸びている。18年の中国の天然ガスの供給に占める輸入の割合は43%だった。うち5分の2を中央アジアやミャンマーからのパイプライン、残りを液化天然ガス(LNG)で調達している。

 ロシアはカタールやオーストラリアなどから海上輸送されるLNGとの競争を強いられる一方、中国でのさらなる需要増により新たなパイプラインの建設などが必要になるとの期待もある。この場合、ロシア北部ヤマル半島でLNG事業を展開するノバテクなどの企業に恩恵がもたらされる可能性がある。(ブルームバーグ Olga Tanas、Dina Khrennikova)

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus