海外情勢

米サイバーマンデー支出最高 17%増92億ドル、同日にアマゾン抗議活動も

 米国でインターネット通販各社が感謝祭翌週の月曜日(今年は2日)に安売りを行う「サイバーマンデー」の今年の支出額が前年比17%増の92億ドル(約1兆円)と過去最高を記録し、好調な年末商戦に弾みをつけた。一方、同日には米大手アマゾン・コムに批判的な労働や環境、デジタルプライバシー保護団体が世界各地でイベントを開き、自らの不安を訴えた。

 サイバーマンデーの支出額は米ネット通販上位100社のうち80社の売上高を追跡しているアドビ・アナリティクスが集計した。同社の予測(94億ドル)はわずかに下回った。同日午後10時から翌午前2時の「小売りのゴールデンアワー」は特売品を手に入れようと買い物客が競い、当日の売上高の3割を占めたという。

 悪天候も消費者が自宅からネット通販で買い物する大きな理由となった。カリフォルニア州で発生した冬の嵐は米本土を移動し、北東部を直撃。感謝祭の帰省先から戻る旅行者に影響を与えた。

 これまでの売れ筋は、玩具では新作映画「アナと雪の女王2」やテレビアニメ「パウ・パトロール」関連商品、電子機器ではサムスン製テレビやアップルのノート型パソコン、アマゾンの音声アシスタント、アレクサ搭載のスマートスピーカー「エコー」など。アドビによると、アマゾンなどプラットフォーマーが売上高の急増から最も大きな恩恵を受けるという。

 こうした中、アマゾンに抗議する「アマゾン・シンポジウム」の初会合が同日、ブリュッセルで開催され、活動家が労働者権利や独占禁止法、気候変動などについて議論した。雪が舞うニューヨークでは、30人余りがマンハッタンにある同社のベゾス最高経営責任者(CEO)のペントハウスの外をデモ行進した。カリフォルニア州南部向けの重要な物流拠点であるインランドエンパイア地区のアマゾン倉庫近くでも、夜に抗議行動が計画された。

 こうした取り組みはサイバーマンデーの大幅な値引きから、倉庫労働者の死傷事故や迅速な配達に伴う環境への負荷、ハイテク企業が顧客について収集する情報量増大といった問題に人々の関心を移そうとするものだ。

 アマゾンは声明で「利己的な批評家、特に労働組合やわれわれの競合相手から支援を受ける団体がアマゾンについて偽情報を広めることに執拗(しつよう)な関心を抱いているが、彼らの主張は事実と異なる」と指摘した。(ブルームバーグ Spencer Soper、Eric Newcomer)

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus