海外情勢

落胆尚早、米株高は終わらず 1.8%低成長予想 強気相場の平均 (1/2ページ)

 米経済成長率見通しの低下が、株式相場上昇の終わりを告げているとおびえるのは時期尚早だ。

 減速しても前進中

 感謝祭前後に米成長率見通しを見て株高が終わる運命だと宣言するのは多かれ少なかれ強気相場の慣習だからだ。現状では、S&P500種株価指数は年初来20%以上上昇したが、来年の国内総生産(GDP)伸び率は2%を上回らない見通し。こうしたずれは、投資家が後でいつも悔やむ陶酔の症状だ。

 ただ、2012年を除いてだ。同年に株式相場は13%上昇し、翌年の経済成長率は20年に想定される水準とほぼ同様だった。10年もほぼ同じことが起きた。実際のところ、20年GDPのコンセンサス予想は、株式相場の大幅上昇が続いた過去10年間の年平均伸び率と一致している。

 今回も大差ないだろうと言っているわけではない。今後12カ月で多くの問題が生じる可能性はある。しかし、緩慢な成長見通しを投資テーマの前提にする人は気づくべきだ。経済成長率が20年に想定されているような水準より大きく改善するのを待っていたら、25兆ドル(約2736兆円)の株式時価総額の増加をもたらした上昇相場に乗り損ねることになったからだ。

 ハバーフォード・トラストの共同最高投資責任者、ハンク・スミス氏は「時速50マイル(約80キロメートル)で運転していて30マイルまで減速しても、まだ前進している。減速してマイナス圏に陥ると想定する必要があるというわけではないのに、あまりに多くのアナリストや専門家がそうしている」と指摘した。

 米国株の年内取引もあと約2週間を残すだけとなる中、投資家とアナリストは20年の投資戦略をまとめており、主な論点はいつも通り米経済の先行きだ。景気回復を見込む人もいる一方、今年の株高は景気改善見通しが前提だが、それは実現しないと論ずる人もいる。

 ブルームバーグが調査した約70件の予測の平均では、来年の米GDP伸び率は1.8%と見込まれている。確かにそれは13年以来の低水準となるが、S&P500が年率17.7%上昇した強気相場局面の平均でもある。

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