令和2年度予算案

識者談話 「放漫財政批判あたらず」「長期的な視点欠ける」

 20日に閣議決定された令和2年度予算案は行政を運営する上での基本的な費用を盛り込んだ一般会計総額が過去最大を更新した。歳出拡大の流れを引き継ぐ形となった予算案への評価を専門家に聞いた。

 ■野村証券の美和卓チーフエコノミストの話

 一般会計の総額が102兆6580億円と過去最大を更新し、「放漫財政」との批判が出がちだが、必ずしもそうではない。新規国債発行額を10年連続で減らし、財政健全化に一応目配りしている。消費税増税に伴う景気対策には約1兆8千億円を盛って景気下振れにも配慮した。肯定的に評価できるのではないか。

 IT関連の在庫調整がほぼ終わり、日本の景気は減速局面から抜け出しつつあるが、加速していくきっかけがまだみえていない。金融政策が手詰まりの中で、財政政策の面からの景気の下支えは有効といえる。

 ■SMBC日興証券の末澤豪謙金融財政アナリストの話

 10月の消費税増税後、初めての本予算の編成となったが、その割には財政健全化にはあまり結びついていない。相次いだ災害や海外経済の下振れリスクへの対応もある中、財政出動の必要性は否定しないが、日本の国や経済をどうしていきたいのかという長期的な視点が欠けていると感じる。

 少子高齢化が進む中、日本の財政状態がますます厳しくなっていくのは明らかだ。財源に限りがある中、長期的な視点で政策の優先順位を明確にした上で、かけた費用に対し効果が表れているのか進捗(しんちょく)管理を徹底していくことが重要だ。

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