海外情勢

トルコ、サバサンド船の伝統守れるか

 トルコ最大都市イスタンブールの名物で、サバのサンドイッチ「サバサンド」を売る屋台船を事実上撤去するよう市当局が求めている。船が接岸する土地の「使用契約切れ」が理由。別の運営主体により屋台船が残る可能性はあるが、代々販売してきた職人らは「自らの手で伝統を守りたい」と訴えている。

 オスマン帝国船などを模した屋台船は中心部のエミノニュ地区に3隻係留。船上でサバを焼き、パンにはさんで15トルコリラ(約280円)程度で提供。日本人ら各国の観光客で混雑している。

 「エミノニュ歴史的サバサンド店主協会」によると、船は19世紀に市場で余った魚を売ったのが発祥。観光名所となり、10隻近くが並んだが、都市計画に絡み2004年ごろ一時撤去された。

 市の入札で協会の業者が07年から使用権を借り船を3隻に集約して再開。今年に新市長が就任した後、「契約切れ」を通告されたという。

 協会のアリフ・イルケ会長は、写真映えする船の建造などで「ブランドを守ってきた」と訴える。即時排除の動きはないものの、市は今後、市関連企業の船が取って代わり、サバサンドを売る可能性を示唆している。

 地元会社員、ジャンス・シェネルさんは「食べ慣れた味が変わるのではないか」と懸念。大学院生のイレム・ジャンテキンさんは「誰が運営しても船自体は維持してほしい」と話した。(イスタンブール 共同)

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