株価・外為

大発会に“トリプルパンチ” 東京市場451円安 市場混乱、原油高を懸念

 米国とイランの軍事的衝突への懸念から6日の東京市場は大荒れとなった。原油高が進めばガソリンなど石油製品の価格上昇で家計負担は増し、円高ドル安が米中貿易摩擦で打撃を受けた輸出企業に追い打ちをかける。中東情勢の緊迫化で、日本経済への悪影響が懸念される。

 「イランをめぐる緊張が一段と高まるだろう。海外情勢に警戒が必要だ」

 日本銀行の黒田東彦(はるひこ)総裁は6日、東京都内で開かれた業界団体の賀詞交換会でこう指摘した。ニューヨーク株式市場の主要指標が過去最高値を更新するなど楽観ムードが広がった昨年末から一転、株安、円高、原油高のトリプルパンチがお屠蘇(とそ)気分を吹き飛ばした。

 1990年8月の湾岸危機時にも、株価急落や原油価格の高騰などの“湾岸ショック”が起きており、中東情勢の緊迫化に対する経済界の不安感は根強い。

 当面懸念されるのが原油価格の動向だ。ホルムズ海峡を航行するタンカーが攻撃を受けたり、拿捕(だほ)されたりすれば、日本が原油の8割超を頼る中東からの供給に支障が出る可能性がある。原油価格が上昇すれば、生活必需品であるガソリンの価格や電気代が値上がりするほか、レジ袋に使うポリエチレンなど石油化学製品の製造コストも上昇する。消費税増税の直後だけに家計の負担感は大きい。

 一方、中東情勢の緊迫化で安全資産とされる円を買い、ドルを売る動きも強まった。みずほ銀行の唐鎌大輔チーフマーケット・エコノミストは「情勢の悪化が続けば1ドル=105円割れを試す展開になる」と指摘する。輸出規模が大きいトヨタ自動車は対ドルで1円の円高が1年続けば営業利益が400億円減るとされ、輸出企業への打撃は大きい。(田辺裕晶)

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