海外情勢

新興市場の金融資産は今年も好調 株式・債券約1530兆円 先進国しのぐ利回りか

 新興経済国の金融資産は過去10年間に投資家のポートフォリオ上で14兆ドル(約1530兆円)膨らんだが、今年も富を増やす1年になりそうだ。

 ブルームバーグが来年の見通しについて、世界の投資家やストラテジスト、トレーダー計57人を対象に調査したところ、新興市場の資産の利回りは先進国を上回る見込みで、中でもアジアが総じて最も有望。新興市場の株式・債券は全体で27兆ドル超と、米国とドイツを合わせた経済規模を上回る。

 2019年を通じて市場の動きを決定づけたのは米中の通商問題だったが、これは引き続き最大の要因となる見込み。中国の成長見通しは米金融政策をしのぐ2番目に重要な要因として挙がった。世界的な金融緩和でマイナス金利の債券は11兆ドル強の規模に膨らんだが、一部の中央銀行が緩和から現状維持の局面に入ったため、避難先資産としての債券への注目は薄れる見込み。

 米金融当局が景気下支えで世界的な利下げの先陣を切ったことで、通貨や株式・債券を含む新興市場資産は今年、反発した。18年は3年ぶりの大きさの下落を記録していた。新興市場通貨では、年初から12月24日までの期間で上昇率1位だったロシア・ルーブルが、20年に選好される通貨としてブラジルレアルを抜きトップとなった。株式と債券ではいずれもインドネシアが最有望。

 三井住友DSアセットマネジメントの横内武志シニアファンドマネジャーは新興市場資産に引き続き強気だとし、世界的な低金利の環境下で新興市場資産を支える根本的な要因は存続し、投資家は利回りが比較的高い資産を求める形になるとの見方を示した。

 ブルームバーグ調査は昨年11月26日から12月5日にかけて実施した。(ブルームバーグ Yumi Teso、Marcus Wong)

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