海外情勢

MAXの安全な運航再開を ボーイング新CEOにカルホーン氏

 2度の墜落事故を起こした「737MAX」問題で未曽有の経営危機に直面する米航空機大手ボーイングの最高経営責任者(CEO)に13日、デービッド・カルホーン氏が就任した。同機の運航再開と信頼回復を優先課題に掲げ、立て直しに取り組むが、就任直前の先週には米連邦航空局(FAA)を嘲笑する内容の社内文書を公開し批判が殺到するなど、逆風の中での船出となった。

 カルホーン氏はゼネラル・エレクトリック(GE)幹部や投資会社ブラックストーン・グループの要職を務めた。また、10年にわたりボーイングの取締役を、昨年10月からは会長を務めている。

 同氏は13日付の従業員宛てメールで「利害関係者の多くが当社に失望しており、関係修復が必要だ。私たちは安全性と品質に責任を持たなければならない」と説明。また、今年の最優先課題として「MAXの安全な運航再開」を挙げた。

 米大手投資銀行のコーウェン・アンド・カンパニーのアナリストによると、ボーイングは月内に発表する昨年10~12月期決算で、航空会社への補償などに伴い、過去最大規模となる60億ドル(約6600億円)の減損処理を行うと予測している。

 ボーイングは先週、MAXの操縦士が「MAXは道化師が設計し、サル(FAA)に監督させている」と嘲笑した社内文書を公開。安全性を軽視する企業体質に批判が集まった。カルホーン氏は透明性向上のためにあえて同文書の公開を後押ししたほか、MAXの操縦士に模擬訓練を受けさせるよう航空会社に推奨する方針に転換するよう指示するなど、信頼回復に奔走している。

 ただ、複数の民主党上院議員は同氏がMAXの運航再開に成功した際に支給予定の700万ドルの賞与を廃止すべきだと主張。この賞与はボーイングが安全よりも利益を追求していることの表れだと批判している。(ブルームバーグ Julie Johnson)

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