海外情勢

米社債に今年もマネー流入 国外投資家、1桁台リターン予測多数

 昨年の米社債市場に約1000億ドル(約11兆円)を投じた国外投資家は、今年も引き続き存在感を示しそうだ。マイナス利回りの証券が世界で11兆ドルを超える状況で、投資資金は高い利回りを追い求めて高格付け債に流入し続けると見込まれる。

 パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)のグローバルクレジット担当最高投資責任者(CIO)、マーク・キーセル氏はインタビューで「利益が見込める、質の高い資産が不足し、需要に追い付かない」と発言。「昨年のクレジット市場がこれほどに好調だったのは、そういう理由があるからだ。米金融当局やその他中央銀行の利下げだけではない。とにかく需要が大きいということだ」と説明した。

 米国の高格付け社債は昨年、14%を超えるリターンを挙げ、この10年で最も成績が高かった。昔ながらの指標の大半は既に市場が割高になっていることを示唆し、昨年のような好成績が繰り返されることはないものの、パーセント表示で1桁台の堅実なリターンになると予測する声は多い。

 そうした予測は、米国外から引き続き資金が流入するとの期待に基づいている。米連邦準備当局がまとめた資金流出入データによれば、昨年の年初から9月末にかけて国外投資家が購入した債券は純額1140億ドルだった。

 投資適格級の米社債利回りは平均で2.87%と、米国債を約1%上回る。これに対して欧州の社債利回りは絶対値でわずか0.47%。日本の社債も0.46%と同様に低い。

 年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)といった日本の機関投資家が、国外市場で債券購入を増やす意向を示しているのはそのためだ。

 米国みずほ証券の債券部門で米国マクロストラテジストを務める石原哲夫氏は、日本の機関投資家全般について、日本から外に押し出されており他に行くところがないと語った。(ブルームバーグ Molly Smith Caleb Mutua)

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