海外情勢

前法相捜査の次長検事また地方へ 韓国で検事759人が異動

 【ソウル=名村隆寛】韓国法務省は23日、検事759人の異動人事(2月3日付)を発表した。文在寅(ムン・ジェイン)大統領の側近だったチョ・グク前法相(業務妨害などの罪で在宅起訴済み)がからむ疑惑の捜査を担当しているソウル中央地検とソウル東部地検の次長検事3人は、いずれも京畿道(キョンギド)や忠清南道(チュンチョンナムド)に異動。ソウル中央地検は次長全員が交代する。

 秋美愛(チュ・ミエ)法相は今月8日、最高検察庁の幹部ら32人の交代人事を発表しており、チョ被告の関与が取り沙汰される蔚山(ウルサン)市長選介入疑惑の捜査を指揮していた幹部らが地方に異動。今回の人事はこれに続くもので、検察改革を進める文在寅政権による検察の骨抜き人事との見方が強い。

 一方、ソウル中央地検は23日、チョ被告が大統領府民情首席秘書官だった2017年に、弁護士としてチョ被告の息子のインターン活動に関する確認書を虚偽作成したとして、民情首席秘書官室の崔康旭(チェ・ガンウク)公職紀綱秘書官を業務妨害の罪で在宅起訴した。確認書は高麗大学と延世大学に提出され、チョ被告の息子はいずれにも合格したという。

 政権からの圧力にもかかわらず、検察はチョ被告をめぐる疑惑への捜査の手を緩めない構えだ。

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