海外情勢

米国株は記録的な上昇続く!? 投資会社の恒例「びっくり10大予想」

 米経済の緩慢な成長を受けて米金融当局が利下げに踏み切り、米国株は記録的な上昇を続ける。ブラックストーン・グループのバイロン・ウィーン氏が6日公表した毎年恒例の「びっくり10大予想」でこうした2020年のシナリオを描いた。

 ブラックストーンのプライベートウェルス・ソリューションズ・グループ副会長を務めるウィーン氏は最高投資ストラテジストのジョー・ザイドル氏とともに執筆したびっくり予想で、S&P500種株価指数が年内に3500を突破すると予測。経済成長は予想を下回り、米金融当局は政策金利を1%に引き下げるとの見方を示した。

 6日のS&P500種終値は3246.28で、政策金利のフェデラルファンド(FF)金利誘導目標は1.5~1.75%。ブルームバーグが集計したエコノミスト予想では今年の米国内総生産(GDP)伸び率は1.8%となっている。

 両氏は「経済はコンセンサス予測に届かないが、リセッション(景気後退)は回避される」とし、「金融政策は緩和的で、中期金利の上昇は緩やかになるとの投資家の安心感が強まるため、S&P500種の株価収益率は依然として高止まりする」と予想した。

 元モルガン・スタンレーのストラテジストで1986年から毎年「びっくり予想」リストを公表してきたウィーン氏は、ウォール街で最も広くフォローされている人物の一人。1年前にはS&P500が15%上昇し、経済は拡大を続け、米金融当局は利上げを見送ると予測していた。S&P500は昨年29%上昇し、米金融当局は3回利下げした。

 向こう1年についてウィーン氏とザイドル氏は、米中両国が包括的な第2段階の貿易合意に達することはないと予測。トランプ大統領が成長促進に向け給与税減税を打ち出すだろうと指摘した。米経済成長は鈍化するが、米国以外の国・地域でのマイナス金利が続くため米国債に対する海外の需要は高水準で推移するとした上で、米10年国債利回りは2.5%に迫り、利回り曲線はスティープ化するとの見方を示した。

 ウィーン氏の「びっくり予想」は、投資家予測では発生確率が3分の1だが自身は5割以上とみる事象を集めている。2020年のその他の予想は以下の通り。

 ・テクノロジー企業への政治的な監視強化などを背景にFAANG銘柄(フェイスブック、アマゾン・コム、アップル、ネットフリックス、グーグルの親会社アルファベット)の一部は長年のリーダーシップを失う

 ・ボーイング737MAXの問題の是正と納入開始を受け、ボーイング株は市場リーダーとして復活

 ・イランによるイスラエルやサウジアラビアへの敵対行為の強化を背景に原油相場は1バレル=70ドル超に上昇

 ・大手自動車メーカーないしテクノロジー企業が、実験車両による相次ぐ事故を受け、自動運転技術の開発を中止するという声明を発表

 ・11月の選挙で米民主党が上院過半数議席を獲得

 ・実行可能な英国の欧州連合(EU)離脱合意が確保され英経済成長率は2%を超え、英国の株・通貨が上昇(ブルームバーグ Lu Wang)

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