名古屋大は3日、理化学研究所計算科学研究センター(神戸市)に設置されるスーパーコンピューター「富岳」と同型の計算機を搭載したスパコンを新たに導入し、7月1日から運用開始すると発表した。計算処理の流れを指す用語「フロー」と大学の所在地にちなみ「不老」との愛称を付けた。
名大によると、不老は中央演算処理装置(CPU)が富岳と同型。計算速度は富岳の100分の1程度だが、富岳にはない人工知能(AI)研究支援のためのシステムや、耐久性が高い記録媒体が搭載される。
名大の審査に通った研究機関や企業が利用でき、台風のメカニズム解析や自動運転の研究などへの活用が期待される。
名大情報基盤センター長の森健策教授は「シミュレーション研究やAI研究が盛んになっており、計算能力はパフォーマンスの根幹に関わる。幅広く利用してもらい、さまざまな研究を推進できれば」と話した。