海外情勢

台湾・外交部、WHO発表に抗議 名称など「何度も間違い」

 【台北=田中靖人】台湾の外交部(外務省に相当)の欧江安(おう・こうあん)報道官は6日の記者会見で、新型コロナウイルスの感染状況をめぐり、世界保健機関(WHO)が台湾の名称表記を何度も変更している上、感染者数も誤ったとして「最も厳正な抗議」を表明し、訂正を求めた。

 WHOは公式サイトで公表している「状況報告書」の1月22日版で、台湾を「中国台湾(Taiwan China)」と表記。同23、24日版は「台北直轄市」とし、同25日版以降、「台北」としていたが、最新の2月5日版では「台北および周辺地域」に変えた。いずれも中国国内の他の省市と並べて表記した。

 また、4日には、当時10人だった感染者数を13人と発表。現在は修正されているが、「中国当局が提供した情報」が原因だという。欧氏は「われわれは台湾だ。WHOは名称をいったい何度、変えるのか」と批判。「多くの国が台湾は中国の感染地域にあると誤解し、非常に困っている」と述べ、名称の訂正と台湾の情報を中国の下部項目に入れないよう求めた。

 台湾の感染者数は現在16人だが、イタリアは中国や香港と並び台湾との直行便を停止。マレーシアは5日、中国、香港に加え台湾からの外交要員の撤収を決めた。

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