海外情勢

新型肺炎、中国のデフォルトに拍車 企業財務が悪化し消費関連リスクも連鎖 (1/2ページ)

 中国では今年、新型コロナウイルスの影響で多数の企業の財務状況が悪化し、債務不履行(デフォルト)の増加に拍車がかかりそうだ。世界2位の規模を誇る中国の債券市場は、少なくとも2003年の重症急性呼吸器症候群(SARS)以来の新型ウイルス感染拡大に見舞われ、消費者関連企業のほとんどは事業が破綻しかねない状態に陥っている。

 借り入れコスト上昇

 新型コロナウイルスの感染が広がる前には、中国の今年のデフォルトは2年連続で過去最悪を更新した昨年と同程度になるとみられていた。だが感染拡大阻止に向け、人々の移動が制限され、企業や工場、小売店舗が数週間にわたり休業を強いられる状況下で、資金繰りが逼迫(ひっぱく)し、借り手は想定外のストレスにさらされている。

 中国で比較的最近、デフォルトに陥ったのは、過剰な生産設備を抱えた製造業者や壮大な野心の下で過度な借り入れをしていた企業だった。ただ、ここにきて、不動産開発業者やホテル運営者など消費者向けの商品やサービスを扱う企業までもがその仲間入りを果たしかねなくなっている。

 BOCインターナショナル・ホールディングス(香港)の呉瓊エグゼクティブディレクターは「たとえ中国政府が発表した景気支援の流動性政策があっても、信用力の劣る民間企業に届く資金はごくわずかだろう。こうした企業の借り入れコストは上昇しており、借り換えは一段と難しくなる」と話す。

 投資家が社債投資に要求するリスクプレミアムは、1月半ばに中国政府が新型コロナウイルスの封じ込め策強化に乗り出して以来、急上昇。本土の高利回り債、投資適格債の国債スプレッドはともに、昨年11月以来で最大の水準に拡大した。

 株式市場の反応はもっと大きい。春節(旧正月)の連休延長明けの3日には急落し、時価総額にして7200億ドル(約78億8184万円)相当が失われた。翌4日は落ち着きを取り戻し、前日の下げの一部を回復する展開だった。

 1.7兆元の償還迫る

 デフォルトの発生地域も拡大する可能性がある。債務不履行が最近増えているのは、中国東部の山東省と東北部の遼寧省だ。これに、新型コロナウイルス流行の震源である武漢市を首都とする中国中部の湖北省も加わる恐れがある。

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