海外情勢

ドイツ銀、債券部門追い風 10~12月期31%増収 市場予想上回る

 ドイツ銀行は2019年10~12月期(第4四半期)に債券トレーディング収入を増やした。成長回復に向け投資銀行への依存を強めるクリスティアン・ゼービング最高経営責任者(CEO)にとって追い風となる。

 10~12月期決算によると、債券トレーディング収入は前年同期比31%増と、アナリスト予想を上回った。増収率は大手米銀に及ばなかったものの、ここ20年ほどで最も大掛かりな事業再編に乗り出したドイツ銀の業績安定の兆しが増した格好だ。

 過去数年にわたり削減の対象だった債券部門が再び重要視されるようになった背景には、低金利やマイナス金利のため融資事業で利益を上げるのが難しいことがある。

 貸し付けからの利益を増やす戦略の中心であるトランザクションバンキングとドイツ国内リテール(個人向け)部門は10~12月期にそれぞれ6%と7%の減収となった。

 ただ、ドイツ銀は昨年終盤のトレーディング事業の勢いが20年に入っても続いたと楽観的な見方を示した。「市場環境は全般的に好ましいトレンドが続いている」とイェームス・フォンモルトケ最高財務責任者(CFO)がインタビューで述べた。

 ゼービングCEOは昨年7月、従業員9万人の2割の削減や株式トレーディング業務からの撤退など、過去20年で最大の事業再編を発表していた。

 通期の株主帰属損益は57億2000万ユーロ(約6900億円)の赤字と、5年連続の赤字だった。

 コスト削減のためドイツ銀は、投資銀行部門のボーナス総額を約30%減らしていると、事情に詳しい関係者が1月に述べていた。ただ、投資銀行事業の市場シェアを守るため実績のあるディールメーカーをつなぎ留めようとするゼービングCEOにとって、ボーナス削減はもろ刃の剣だ。(ブルームバーグ Steven Arons)

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