海外情勢

WHO事務局長がクルーズ船拒否を牽制 カンボジア評価、習近平氏を改めて称賛も

 【ジュネーブ=板東和正】世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は12日の記者会見で、新型コロナウイルスの集団感染が発生した「ダイヤモンド・プリンセス」などのクルーズ船3隻で、乗客が下船できなかったり、入港を拒否されたりしていると明らかにした。国際海事機関(IMO)と連携して、各国に船舶や乗客を適切に扱うことを求めると述べた。

 テドロス氏は会見で「科学的な証拠に基づいたリスク評価をせずに入港を拒否する例がある」と指摘。各国に行き過ぎた対応を取らないよう牽制した。

 一方、日本に入港できなかった香港発のクルーズ船「ウエステルダム」の受け入れをカンボジアが表明したことについて「われわれが一貫して求めてきた国際連携だ」と評価した。

 テドロス氏は中国の習近平国家主席について「新型肺炎の感染に関する知識を持っており、危機に対応するリーダーシップを発揮している」と改めて称賛した。テドロス氏はこれまでも「WHOは中国が感染拡大を防ぐ能力があることを確信している」などと、中国の対応をたたえてきた。

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