海外情勢

中国・新型肺炎で自動車企業もマスク製造 異業種参入続々、前例ない大規模増産

中国新聞

 世界の製造大国である中国は、史上前例のないマスクの大規模増産に乗り出した。自動車や携帯電話、生理用ナプキン、紙おむつ、太陽光エネルギー、洋服など各種製造企業で、1月1日~2月7日だけでも3000社以上がマスク、防護服、消毒液、測温装置、医療機器などの製造を新たに「業務内容」へ加えた。

 マスクへの需要は休暇明けの操業再開前に既に相当高まっており、7日間にわたって24時間操業を続け、生産ラインを数倍拡大した企業もある。化学大手の中国石油化工は6日、SNS(会員制交流サイト)で「(マスクに使う)メルトブロー不織布があるが、製造機がない。生産ラインを貸してくれたらマスクを増産できる」と投稿。間もなくパートナーが見つかり、11本のマスク生産ラインを完成させた。

 中国国家発展改革委員会(発改委)によると、10日までに国内22の重点的な省などの操業再開率はマスク生産企業で76%超、防護服で約77%となった。

 それでもマスクは依然不足しており、政府は増産支持に力を入れる。四川省は、防疫のための物資を生産する企業の増産や技術向上を奨励し、条件に合う企業には設備投資額の50%を補助する措置を打ち出した。福建省泉州市も、マスクの生産量が一定規模に達した企業には報奨を与えると発表した。

 政府の後押しにより、各種製造企業はマスクの生産に着手している。これまでに、上汽通用五菱のサプライヤー連合によるマスクが第一陣として20万個生産された。電気自動車(EV)大手の比亜迪は、医療用の使い捨てマスクの量産・出荷に着手し、月末には生産能力が一日当たり平均500万枚に達する見込みという。

 電子機器受託製造(EMS)大手の富士康科技(フォックスコン)は、月末までにマスクで一日当たり200万枚の生産体制を整える計画。アパレル大手のヤンガーは、感染防止のための新たなマスクの研究開発に着手し、実現でき次第生産に入ると発表した。

 急な生産拡大では、感染の流行が終息した際の過剰生産は避けられない。発改委や財政省はこれまでに、N95医療用防護マスクなど特定製品を政府側が買い上げる方針を示している。(中国新聞社)

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