海外情勢

新型肺炎で韓国LCC大打撃 日本・中国便も失速、再編の動き加速

 肺炎を引き起こす新型コロナウイルスの感染拡大が韓国の格安航空会社(LCC)に大打撃を与えている。韓国のLCCは就航予定も含め9社と供給過剰にあるうえ、昨年は日韓関係の冷却化で稼ぎ頭の日韓便が失速。これに最近の中国便の業績悪化が追い打ちをかけた。LCC6社は5日までに韓国政府に窮状を訴える共同声明を発表し、業界再編の動きも加速している。

 「日本(製品)の不買運動に続く感染症で絶体絶命の崖っぷちだ」。韓国LCCのうち6社は2月27日、社長団名義の声明を発表。既に最大3000億ウォン(約270億円)の金融支援策を明らかにしていた韓国政府に、さらなる資金投入を求めた。

 韓国国土交通省によると、大手を含む韓国航空各社の2月第1~3週の旅客実績は前年同期比4割減のペース。特にLCCの収益の柱である中国便は8割減、日本便は5割減と大きく落ち込んだ。

 LCCは日本便が好調だった2018年末まで「金の卵を産むガチョウ」(韓国紙)ともてはやされ乱立が進んだが、当時の活況から暗転した。

 韓国LCC業界の最大手、チェジュ航空は今月2日、同5位のイースター航空を545億ウォンで買収することで最終合意したと発表。経営の効率化と収益の安定を目指す方針で、こうした業界再編の動きはさらに広がるとの見方が多い。

 ただLCC各社は昨年、軒並み営業赤字を記録。経済界からは同業同士が再編しても「共倒れ」になる危険性も指摘されており、LCC業界が危機を脱せるかどうかは不透明だ。(ソウル 共同)

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