海外情勢

指名争いに米IT業界固唾 米民主党候補はバイデン・サンダース両氏「一騎打ち」

 米大統領選の野党・民主党候補指名争いで最大の山場である「スーパーチューズデー」は代議員数が多いカリフォルニア州を左派のサンダース上院議員が制する一方、中道派のバイデン前副大統領も躍進し、両候補の事実上の一騎打ちの様相を見せている。両氏は公約にIT業界の改革案を掲げており、ハイテク各社は固唾をのんで行方を見守っている。

 巨額の資金を投じトランプ大統領打倒を掲げたブルームバーグ前ニューヨーク市長は十分な支持を得られず、声明でバイデン氏の支持を表明。左派のウォーレン上院議員は3位にとどまった。

 ハイテク業界は早くも、バイデン、サンダース両氏が勝利した場合の影響に注目している。

 バイデン氏は基本的にシリコンバレーに友好的なオバマ前政権の政策を継続する方針だ。ただ、時折批判的な姿勢を見せる。1月には「ユーザーが問題のあるコンテンツを投稿しても、インターネット企業が法的責任を負う必要がない」と接続事業者の免責を認めてインターネット社会成立の起爆剤になったとされる米通信品位法第230条の改正を表明。さらに巨大IT企業の力の制限に向け「厳しく調査する」と表明した。

 一方のサンダース氏は、度重なる政策論争でアマゾン・コムやフェイスブック、グーグルなどの巨大IT企業解体を唱えるなどハイテク各社に厳しい姿勢を貫いている。

 法執行機関による顔認証システムの使用禁止を訴えるほか、ユーザーの個人情報収集や販売に関する新しい規則を求めている。

 ただ、サンダース氏はハイテク業界の従業員からは支持されている。最低賃金引き上げや大企業従業員への取締役会議席の割り当て増加など企業内の格差是正を訴えているからだ。

 配車サービス大手ウーバー・テクノロジーズなどネットで単発の仕事を受注するギグ・ワーカーをフルタイム労働者として分類することを義務付ける米カリフォルニア州の法案も強く支持。企業の経営陣に集中する富の従業員への再分配を目指すなど、ハイテク各社の経営陣には脅威だが、一般の従業員には歓迎されている。

 米紙ガーディアンの調査によると、同氏がハイテク大手の社員から集めた選挙資金は72万7000ドル(約7800万円)と、全候補中首位、バイデン氏の8倍以上に上った。(ブルームバーグ Josha Brustein)

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