海外情勢

台湾・国民党主席に江啓臣氏 対中方針が課題

 【台北=田中靖人】台湾の野党、中国国民党の主席(党首)補選は7日、投開票され、党中堅の立法委員(国会議員に相当)、江啓臣(こうけいしん)氏(48)が得票率68・8%で当選した。江氏は同日夜、台北市内の党本部で「今日から国民党はより実行力のある集団になる」と述べ、党改革に意欲を示した。

 江氏は、国民党政権下で中台双方の当局が「一つの中国」について確認したとされる「1992年コンセンサス(合意)」を「時代遅れ」と批判し見直しを主張。「親中派」の印象が払拭できず1月の総統・立法委員選で大敗したことに危機感を覚えた党員の支持を得た。一方、対中方針の見直し次第では2005年以降、「第3次国共合作」と称された中国共産党との良好な関係を維持できるかは不透明になる。

 補選は党のベテラン、●(=赤におおざと)龍斌(かくりゅうひん)前副主席(67)との一騎打ちだった。任期は呉敦義(ごとんぎ)前主席の残り任期の2021年8月まで。

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