海外情勢

「サウジと石油同盟検討」米エネルギー長官発言で原油一時4.3%高

 ブルイエット米エネルギー長官は23日、ブルームバーグ・テレビとのインタビューに応じ、約30年ぶりの水準に急落した原油価格の安定に向け、サウジアラビアとの間で石油同盟の可能性が検討されていることを明らかにした。これを受け、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)の米国産標準油種(WTI)先物価格はアジア時間帯24日午前の時間外取引で一時4.3%上昇し、1バレル=24.37ドルを記録した。

 長官は、サウジとの同盟締結について「政策担当者の間で提案されている非常に多くのアイデアの一つだ。正式に提示されるかは分からない」と語った。

 新型コロナウイルス感染拡大による経済低迷に加え、サウジなど石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなど非加盟国で構成する「OPECプラス」の協調体制が崩壊したことを受け、原油価格は3月に年初の価格の約半分になった。IHSマークイットは第2四半期の世界の原油需要は前年比で日量1400万バレル減少すると予測する一方、米証券スタンフォード・C・バーンスタインは上期の原油需要が最大で20%減少すると予測している。

 オーバーシー・チャイニーズ銀行のエコノミスト、ハウイー・リー氏は「米連邦準備制度理事会(FRB)が発表した措置により投資家心理は上向いたものの、原油価格の上昇は数日のうちに落ち着く可能性が高い」と指摘した。

 ガソリンの需要と価格が大幅に下落する中、米国の石油精製業者は稼働率の抑制を余儀なくされている。一方、OPECの加盟国であるナイジェリアは4月の原油の販売価格を大幅に引き下げると明らかにしているが、市場関係者はなお値下げ余地があるとみている。(ブルームバーグ Stephen Cunningham)

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