海外情勢

外食敬遠で食材宅配に活路 新型コロナ ヤム・チャイナは楽観的

 新型コロナウイルス感染拡大に伴って外食が避けられている中国で、「KFC」と「ピザハット」を展開するヤム・チャイナ・ホールディングスは、ケータリングや家庭用食材の配達など新たなビジネスに活路を見いだそうとしている。

 ヤム・チャイナは先月、KFCのモバイルアプリ経由で従業員に注文を認める企業顧客向けにメニューのカスタマイズ化を始めた。ピザハットは今、ステーキ用生肉の配達も行っており、正確な焼き方のレシピを添えて家庭に届ける。こうした配達は顧客との「接触なし」で、配達員は商品を顧客が手にするのを2メートル離れて見守る。

 ヤム・チャイナのジョーイ・ワット最高経営責任者(CEO)は上海での19日のインタビューで、「来店客は戻りつつあるが、まだ一定の時間がかかる」と説明。「課題と好機を踏まえ、こうしたビジネスを大きく後押しできる」と述べた。

 湖北省武漢で昨年12月に新型コロナウイルス感染が確認されて以降、中国では約8万1000人が感染、3200人余りが死亡した。

 中国のレストラン業界は2カ月間にわたりほぼ停止状態となっており、感染地域封鎖などの措置により、中国国内の感染増加数はゼロに近づいているものの、ブルームバーグの集計や企業からの報告によれば、レストランを運営している中国上場会社の約60%が6カ月以内に資金不足に陥るリスクがある。

 ただ、ワットCEOは楽観的だ。ヤム・チャイナのかつての親会社、米ヤム・ブランズはフランチャイズ店の運営だが、ヤム・チャイナはほぼ全ての店舗が直営で、イノベーション(技術革新)とビジネスモデルの微調整をより機動的に行うことができる。

 同CEOは依然として年内に数百店舗を開店したいと考えており、従業員を解雇する計画は一切ないと指摘。顧客のセンチメントはまだ弱いが、現時点で店舗の約95%が営業していると話した。

 「事業の回復には、少し辛抱する必要があるだろう。4~6月期は依然として少し厳しい」としながらも、今回の危機は「イノベーションに対してより柔軟になる機会もわれわれに与えている」と語った。(ブルームバーグ Daniela Wei、Allen Wan)

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